サイバー防衛の脆弱さ

 いつもメール交換している友人から、あるユーチューブ動画を教えられました。それは「政府が隠す 政府の汚点で日本の情報はすべて中国に渡っていた!」でした。それでさっそくその動画を見ました。1・2年前、中国のサイバー攻撃で、日本の軍事情報がすっぱ抜かれ、中国に漏れているのではないか、ということがあり、浜田防衛大臣がそういうことはない、と記者会見した事件は知っていました。当時はそこまで大きなことではなく、このブログでも採り上げることもないだろうとして、何もしませんでした。

 (1)今回の動画によって、ゾッとしました。この動画の主も初めて見る人でした。若いのにこういう優れたインテリジェンスの専門家がいるんですね。なんでもこの人の専門はパソコンのセキュリティーだそうですが、同じセキュリティーということで、国家防衛のセキュリティーにまで、専門を拡大した、ということでしょうか。

 国家防衛のセキュリティーということでは、学術的には中西輝政氏、実際政治の評論では手嶋龍氏一や江崎道朗氏、スパイ関連では山田敏弘氏などは知っていましたが、このTAIKIという人は知りませんでした。パソコンのセキュリティーにも関心あるので、この人を知って、ありがたいです。

 (2)セキュリティ専門家のことはともかくとして、日本の防衛機密と外交機密が危ないです。中国のサイバー攻撃で、そうした防衛機密と外交機密がすっぱ抜かれたのです。それも日本では気づかずに、アメリカから教えられて、ゾッとするという、日本防衛の体たらくです。しかもアメリカの度重なる警告にかかわらず、日本のサイバー防衛体制は一向に改善せず、アメリカからも呆れられている段階です。

 この度岸田首相はアメリカに招待されて、岸田首相は浮かれているようですが、私が察するに、今回の訪米は、度重なるアメリカの警告にかかわらず、一向に日本のサイバー防衛体制が向上しないことに対する、正式な警告と叱声という意味合いが強いはずです。と言っても、アメリカも国力が落ちて、アメリカ単独で中国に敵対できないため、脆弱なサイバー防衛の日本でさえも、仲間として取り込んで、共同防衛とせざるをえないため、手取り足取り技術を伝え、共同防衛のために、諸策を一緒に検討しよう、ということでしょう。

 (3)今中国の経済崩壊は奈落の底に落ちるような状態にあるにもかかわらず、こういう日米防衛会談をしなければならない、ということは、それだけ中国のサイバー攻撃が有効であって、いつ中国の軍事攻撃があるかもしれない、というアメリカの危機感の現れかもしれません。私なども、中国の経済崩壊によって、そのうち政権も倒れて、軍事攻撃もなくなるだろう、と予想していたのですが、そうではなく、その前に軍事攻撃の現実性に目覚めざるをえません。

 岸田氏の真価が問われるのは、アメリカ訪問から帰って、アメリカとの協議の結果を、日本においてその諸施策を、いかに充実させるかにあります。サイバー防衛部隊を倍増以上のことをするのはもちろんのこと、LINEの取り締まり強化、政府要人の身体検査を強化し、媚中派の河野氏の首を斬るなどをしなくてはなりません。それをしないなら、岸田氏にはもう頼みません(用済みです)。即刻退場してもらいましょう。

 (4)こうした日本のサイバー防衛の脆弱さが暴露されて、今にも中国の日本攻撃がありうる、という現実に対して、親中派の諸君はどう思っているのでしょうか。中国がどんどん日本侵略して嬉しいのでしょうか。痛快だと思うのでしょうか。そうでないのならば、それらの政党なり団体なりが中国に影響力あるならば、日本攻撃を思い止まらせるよう、働きかけるべきではないでしょうか。

 中国はそういう声を聞く耳をもたないでしょう。中国とか中共とかはそういう国、そういう政党なのです。それを知らず、親中派の政党や個人などは、中国や中共の日本侵略の片棒を担いできたのです。日本が滅亡してから反省しても遅いです。今回の岸田氏のアメリカ訪問をきっかけに、親中派の人は反省すべきではないでしょうか。それとも保守派に対して、ことの真相はこうだ、と言うべきことがありますか。

 いや反省すべきは親中派や媚中派だけではありません。左翼、リベラルを含む日本国民、特に戦後の平和憲法、平和国家に酔いしれた、平和ボケした日本国民全体です。平和憲法、平和国家の名のもとに、軍事、安全保障関係は悪いことと、宣伝してきた左翼、リベラルと、それに乗せられた大衆全体が、こうした脆弱な防衛体制を作り上げたのです。温和型文明の悪い面がもろに出た結果です。

カテゴリー: 政治・経済論

コメントを残す

アーカイブ